最近ニュースでも「大人レゴ」なる言葉を目にすることが増えましたよね。
その数は2022年4月時点で約90セットにもなり、販売中の全商品数の約10%を占めるまでに至っています。
本記事ではパッケージやレビューを一見しただけではわからないポイントに踏み込みます。
※2022年4月時点の情報やレゴ社の画像をもとに作成
大人レゴはレゴ社の新戦略
大人レゴとは大人を対象に特別開発されたセットのことです。
大人向け市場はレゴ社にとって新たなターゲットであり、レゴジャパンは今後も展開していく旨
2020年5月にプレスリリースを発表しました。
レゴジャパンは「大人のレゴ」という戦略の下、自分の時間を大切にしたい現代の大人に対し、より趣向を凝らした大人も楽しめる大人向けレゴを展開していきます。近年、癒しコンテンツが人気になるなど、時には現実から離れ、趣味を楽しむ時間を大切にしたいという大人が増加しています。レゴジャパンはこのような趣味の時間を楽しむためのコンテンツとして、様々な大人の趣味に合わせた「大人のレゴ」を提供することで、童心に返って楽しむ時間を創出してまいります。
PR TIMESより
約2年がたった今、実際に多くの大人向け商品を目にするようになりましたよね。売上も好調のようです。
レゴ公式HP内の大人向けレゴのページを見ると以下のようなキーワードが並んでいます。
- 上質の自分時間
- ゾーンへ入り込もう
- マインドフルネス
- フロー体験
- 組み立てがい
どれもコロナ禍になって自分時間が増えた大人達に刺さりそうなワードですね。
マインドフルネスに関してはこんなQ&Aまで親切に設けてあります。
この点に関して仕事のストレスに悩み約15年ぶりにブロック遊びを再開した筆者が言えるのは、「間違いなくリラックス効果がある!」ということ。
子供の頃没頭していたあの感覚を思い出し、気づけば何時間も夢中で組み立てていました。
手先を動かしていると不思議と頭に余白が戻ってくる感覚があるんです。まさにフロー状態。
大人の多彩な趣味に対応
そんな大人レゴですが、実はシティ、フレンズ、ニンジャゴーのように独自ロゴのあるシリーズではありません。テーマ一覧と違いを図解した記事はこちら↓
具体的にはアイデア、アーキテクチャ、クリエイターエキスパート、アート、テクニックとスターウォーズ等の映画やブランド等のライセンステーマで成り立っています。
映画やドラマの関連セットもあれば、観賞植物、建築物、車やバイク、壁掛けアートのように豊富なラインナップで趣味として始められるよう設計されています。
その反面、若干どんな商品があるのかがわかりにくいのも事実・・・。
特徴を5つの観点で解説
- パッケージ
- 楽しみ方
- 難易度
- ピース数
- 価格
特徴①パッケージ
ご覧のように大人向けレゴのパッケージは黒で統一されています。商品ページも同様です。
黒色が持つ高級感や洗練されたイメージを戦略的に押し出しているのでしょう。
また、子供向けセットはストーリーで売っているので背景やミニフィグが写っていることがほとんどです。
しかし大人レゴはより全面的にデカデカと中央に写っていますね。スポットライトまで浴びて。
ディテールにこだわり抜いた最高傑作を見てくれ!と作り手の熱意が伝わってきます。
パッケージの違いは長年のレゴ好きとしてはとても興味深いものがあります。
特徴②楽しみ方
以前各テーマの主な楽しみ方に関して記事で書きましたが、大人向けとされる上赤枠のテーマはインテリアとして鑑賞を楽しむ目的に作られています。
そのため以下のようなセットの諸元が書いてあるプレートが同封されていたり、飾るための専用スタンドが入っていたりと工夫されています。
特徴③難易度
レゴの難易度はピース数と組み方の掛け算で決まります。
大人向けレゴでは組み立てごたえを感じられるように、子供向けセットでは見かけないような複雑な組み方も散りばめられています。
特にクリエイターエキスパートシリーズは組みごたえ抜群で難易度も最高レベル。
中でも2021年11月に発売された9090ピースのタイタニック号は、レゴのプロ、マスターモデルビルダーの三人がかりでも6時間47分もかかった超大作!
動画内でなかやまかんなさんですら「めちゃめちゃ難しい」と言っている(0:43あたり)のが難易度を物語っています。
そこで、レゴが公開しているタイタニック号の組み立て説明書を見てみました。
例えば船首部分のこのページ、青い1つポッチのジャンパープレートというパーツを駆使した組み方になっています。
赤丸で囲った部分で既に上級レベルで初心者の方はおそらく???なのですが、更に次のページへいくと・・・
その青いパーツの上に黒いブロックを組んでいますね(①)。下の基盤は斜め向き、黒いブロックは真っすぐ向いている。おまけにポッチを組む位置がわかりづらい!迷うこと間違いなし。
②ではポッチが横方向に向いていますね。ここに船の側面となるパーツを横方向に組むからです。
まさに縦横無尽です。
もう1つの例はベージュのヘッドライト、ホワイトのブラケットと呼ばれるパーツの組み合わせ技です。
まず上の赤丸のセットを10個作ってねという意味なのですが、そのままの向きではなく、上向きに組んでいますね。昔のレゴで育った筆者としてはその組み合わせと数に驚きます。
このように難易度の高い、組みごたえのあるセットが多いんですね。
特徴④ピース数
これは各テーマのイメージとざっくりのピース数の幅をまとめた図です。
レゴはドット絵やモザイク画のような一面もあり、ピース数が増えればより細かい表現ができます。
大人向けに作られたセットは細部にこだわっている為、平均ピース数も通常のセットよりも多めです。
1000ピース以上のセットは現在販売中の全商品の10%程しかないのですが、大人向けセットは約75%ものセットが1000ピース以上となっています!
レゴアートのセットであるワールドマップはなんと11695ピース!これはレゴ史上最多ピース数です。
ピース数が増えればその分集中力が要求されるため難しくなります。
なお、アート系のセットには黒い専用ブロック外しがついてきます。
特徴➄価格
最後に、レゴではピース数と価格は比例する傾向にあります。
大人向けレゴは全テーマの中でも一番高価な部類で、2万円以上のセットが三分の一以上もあります。
高い物になると、7~9万円台のものも!時間とお金にある程度余裕のある大人をターゲットにしていることが伺えますね。
個人的には旅行への出費が激減した分、旅費と同じくらいで価格設定しているのではないかと推測します。
ニーズで探せる!おすすめ大人レゴはこちら
以上、大人向けレゴの特徴5つでした。
これからどんなセットやブランドを目にすることができるか、楽しみですね!
それでは楽しいレゴライフを!